国内活動ブログ

無駄取り

今日も朝から寒い一日だった。大学に到着後、先日購入した猿印のジャスミン茶をいれて、昼からの講義準備を始める。ジャスミンの良い香りが、2階の教室に入ってくる肌寒い風に運ばれて来て、なんとも快い朝のひと時を過ごせた。

今日は、3・4年生の合同講義で使う教材を作成。テーマは、「無駄取り」。以前、大学で勤務する傍ら、系列ホテルで支配人をしていた事もあり、時間の使い方については常に気をつけるようにしている。時間は皆一様に限られている。その限られた時間の中で、いかに無駄を省き、最大限の効果を得ること出来るかが、ビジネスでは求められる。無駄を省くことで、精神的負担を軽減する事も可能になり、さらに創造的な仕事が出来るようになる。これは、ビジネスの場面だけではなく、勉強においても同様のことが言える。

毎年、新しい学生が入ってくるが、講義について来れずにドロップアウトする者も必ず出てくる。この場合、その多くの学生に共通して見られるのが、膨大な参考書や辞書を持ってきていて、それらを有効に活用できていないことである。たくさんの本に囲まれて安心している学生が多いが、ただ持っているだけという場合が多く、どこでどの資料を使って調べればよいか分かっていないのがほとんどである。また、重い本を持ってきて疲れるのか、窓から入ってくる風が気持ちよいのか、うつらうつらし始める傾向もある。こういった学生は、膨大な資料を運ぶのに無駄な体力を使い、講義中も居眠りをして無駄に過ごし、調べものをする時も、どの資料を使ってよいか分かっていないため、更に無駄な時間を費やすことになる。その後、また膨大な資料を持って無駄な体力を使って帰宅もしくは、仕事に向かうことになる。そして、次第にクラスメイトとの差が明確になり、教室を去っていくことになる。

なので、講義を行う際は出来るだけ教材と副教材の使用方法について、時間を割いてポイント説明するようにしている。このポイント説明は、数学や化学の公式と同様、きちんと理解しておけば、その応用が可能になる。つまり、要点を注意深く理解することで、その周辺事項も系統立てて理解することが可能になる。膨大な情報を無理におぼえようとしても限度があるが、無駄を省くことに注意を払うようにすれば、それは意外に簡単に出来てしまう。数学や化学の公式をは、まさに無駄を省いた結果であって、端的に表される公式は本当に素晴らしいと思う。極力無駄を省くことで、最低限憶えなければならないことは自然と限られてくる。大事なことは、憶えることに重点を置くのではなく、理解すること。そのためには、本質についても考えなければならないのだと、学生には伝えるようにしている。

以上、「無駄取り」の経験を学生のうちに積み重ねる訓練をしておくことで、働き出した時、その威力が発揮されるものと考える。金銭面・時間面で制約がある中、大学に勉強しに来ているカンボジアの学生達の負担を少しでも減らしてやりたい。そんな想いで、教材を選び、時に作成している。まずは、教員が行動で見せること。日々精進。

 

今日の写真は、教室からの眺め(夕方)。

30mar2011.JPG写真左上には、牛の姿も。朝、お気に入りのコーヒーを飲みながら見るのはなかなか気持ちがいい。

 

アンコール大学 学生用カテゴリ開始

今日は朝から少し肌寒かったので、行きつけの店でコーヒーを飲んでから出勤。最近忙しかったこともあり、スタッフから「日本の家族は大丈夫?」と心配してもらった。遠くはなれた国で、このように心配をしてもらえるということ、本当に有難いことだと思った。コーヒーを飲んで、飛行機のチケットを取りに行こうとしたが、道が混んでいたことと学生と面談の予定があったこともあり、そのまま大学へ。

最近買った、ジャスミンの香りがするティッシュを片手に教室へ向かう途中、嫌な予感が。そう、部屋の鍵を家に忘れてしまっていたのだ。更に悪いことに、予備の鍵を持っている学生に連絡しようとしたところ、携帯の電池が切れてしまった。仕方がないので鍵を持っている学生が来るのを待つことに。12時前、学生が教室に到着。鍵を開けてもらって、講義を開始する。感謝の意味も込めて、90分プラス30分の講義。その後、事務局に採点済みの前期試験答案を持っていく。そこで、15時から4月のニューイヤーパーティーについての話し合いをするので来てくださいと連絡を受ける。だが、16時から3年4年合同講義があったため、2年生に頼んで、私が会議に出ている間は、3・4年生が来るまで、教室にいてもらうよう依頼。

会議は少し長引いて16時15分まで行われた。会議後、すぐに教室に戻るが、副学長との話が入ったので中断。その間、JAEF海外活動ブログに新設する予定のアンコール大学学生用カテゴリの名前を決めるように指示をしておく。副学長と30分間、話をした後、教室に再度戻って、結果を聞く。カテゴリの名前は「記録」でいくとの旨をきく。

出来れば、今週から3・4年生各人リレー形式で、ブログをアップしていく予定。

日本語能力試験上位級取得を目指す学生にとって、自作の作文(日本語と英語)がインターネットで発信されることは、良い緊張感を得ることになるし、一人でやるのとは違って、仲間で一緒に協力して行うことで、責任感も生まれることになる。

どんな内容を書くのか、今から楽しみである。みんな、頑張れ!

 

今日の写真は、庭のマンゴー。数日前から、マンゴーが食べられるようになってきた。

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この時期、出勤と帰宅時に気を抜いていると、このかたい青マンゴーに頭をぶつけることになる。見かけよりも重くズシリとしており、鈍器に近い。

 

*カンボジアの正式な正月は、4月に入ってから。3月後半から段々と暑くなり始め、4月中旬になると逃げ場のない暑さがやってくる。なので、暑い時期に休むというのも頷ける。そんな時は、冷やしておいたマンゴーを食べるか、シェイクにして一気に飲み干す!

講義予定も予めカレンダーを見ておかないと大幅に狂うことになる。(初年度は、この制度にやられた)また、必ず土日に連結しているため、結構長い休みになる。

 

病は気から

カンボジアの大学にも、日本と同様の春休みがあるのだが、私立大学であるアンコール大学には、その春休みが無い。それならば、夏休みは?と思われるだろうが、これもまた無い。あるのは、前期・後期試験後の2週間ばかりの休みのみ。確かに、この国には国民の休日が合計すると年間1ヶ月近くあるので、長期休業をする必要が無いといえば頷けるのだが、教員が息切れを起こしてしまうのではないかと時々心配になってしまう。学生は、教室に来て寝ていても講義は滞りなく進む(私の講義では即刻退場処分)し、祝祭日と土日に挟まれた平日をオセロのように休みに変えたりしているが、教員はそうはいかない。昨年10月、シェムリアップの総合バス停が大学近くに移動してきたこともあり、大学周辺が賑わってきたが、それでも大学と教員宿舎との往復をしている教員には娯楽がどう見ても少なく、気分転換も出来ていないように思える。

有難いことに(学生には有難くない)、私は疲れていても、脂汗をかくほど体調が悪くても、学生の前に立つとそんなことは忘れてしまって、気がつけば90分の講義終了時間を迎えていることが多い。そんな時ほど、気を引き締めているためか、思ったより良い講義が出来たりする。しかし、学生が教室から出た後、ドッと疲れと熱が出る事も多い。この場合は、出来るだけこまごまとした雑用をこなすように心がけている。しかし、ダラダラとやっていたのでは、心身ともに滅入ってしまうだけなので、「○○時までに仕上げてしまって帰宅する」と時間を制限して、一気にやってしまうようにしている。そうすることで「small  win(小さな成功)」を得る事が可能になり、脳が喜びを感じてくれるので、疲れた体も、帰宅する間くらいはなんとか持ち堪えてくれる。帰宅してからも、こまごました雑用は、すでに片付けてあるわけだから、精神的にも楽になっているので、食事もとることが出来るし、その後すぐに寝ることも可能になる。すると、あら不思議。翌日には経験的に約9割の確率で、回復している。(回復しない1割の時、妻から叱られる確率は100%。そんな時は、ひたすら寝たふりが有効)

「病は気から」とはよくいったもので、何事も前向きに考えていくことが大事なのだと、なんの後ろ盾もなく、単身カンボジアに来て感じたことである。自分に厳しくすること。これは、非常に大切な事。

ちなみに、こちらの薬は日本人には強すぎるように感じるので、出来るだけ薬には頼らないようにしている。カンボジアに限らず、長期間海外旅行される方や海外で生活を始めようとする方が、このブログを読んでくれていたら、参考にしてもらえれば幸いです。

 

今日の画像は、『武士道』 新渡戸稲造、奈良本 辰也訳 (単行本 - 1997/7) 

bushido1.jpg2007年に単身カンボジアに来てから、様々な場面で私の心の支えになってくれた一冊。

 

カンボジアでの日々

2007年から、カンボジア・シェムリアップ州にあるアンコール大学・日本語学科で教鞭をとっている松岡秀司です。このブログでは、アンコール大学での出来事を中心に、研究活動や学生との関わり、その日思った事など、出来るだけカンボジアでの日々を簡潔に紹介していければと思っています。

また、今までに撮った写真なども随時紹介していきます。

 

まずは、昨年10月の誕生日に学生が内緒で準備してくれていた31歳の誕生パーティー。 

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この日は、特に厳しく指導をした日だっただけに、学生たちの心遣いが本当に嬉しかったです。

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